桜に秘められた、深い哀しみと感動の物語 知られざる偉人・高岡正明の実話映画
1940年―3年前に日中戦争に突入し戦局を悪化させていた日本。1935年に青年の軍事教育強化のため全国市町村に設置された青年学校で、30代前半のひとりの男が生徒に訓告していた。「神国日本は絶対に戦争に敗けない。お国のために戦ってこい。そしてまたこの桜の木の下で会おう」―愛媛県三内村(現在・東温市)の青年学校農業科教員・高岡正明は、そう言って桜咲く校庭から教え子たちを送り出した。
しかし、日本の敗戦。高岡の生徒たちも各戦地の最前線で若き命を落とした。
悔悟と自責の念が高岡を苦しめた・・・「わしが死なせた」。
高岡は自身の農業知識をもとに、桜の新品種作出に一生を捧げる決意をする。
亜熱帯のジャワから極寒のシベリアまで各国で散っていった教え子たちの慰霊のため、どんな気候の地でも花を咲かせる新種の桜を作るのだ。そして、この忌まわしい戦争を二度と繰り返してはならいという反戦のメッセージを込めて世界に送り届けよう。
贖罪と反戦の願いを込めて、高岡は家業も顧みずに桜の新種開発に身上を費やした。待ち受けたのは家庭崩壊の危機、失敗続きの品種改良の試行錯誤。しかし、高岡は諦めなかった「あの子たちの為に、この桜だけは咲かせないけんのじゃ!」。
それから30年、高岡の執念は「陽光」という日本初の桜の苗木登録となる新しい桜を誕生させた!